鎖骨のクランクの役割

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鎖骨

鎖骨は上からみると2つカーブがあって「クランク」または「S字」に例えられます。先日の記事で鎖骨には突っ張り棒の役割があると書きました。上腕骨を胸郭の外に押し出すことでぶつかることなく大きく動かすことができますが、これならクランクではなく直線でも良さそうです。なので鎖骨のクランクにはどんな役割があるのかを考えてみました。

①回転を作り出す

クランク

鎖骨の湾曲は役割から考えるとS字よりクランクと表現するほうがしっくりきます。クランクとは直線運動を回転運動に変換するコネクターのことで、自転車のペダルやエンジンの内部など機械の基本的な構造として使われています。この回転が上肢の可動性に貢献しています。

円錐靭帯

肩関節屈曲の際に肩甲骨は上方回旋を行います。これによって烏口突起と鎖骨の距離が開いて、ここを縦につなぐ円錐靭帯が緊張します。

靭帯の緊張によって鎖骨が引っ張られて動きはじめるのですが、クランク状のため牽引が直線運動の挙上ではなく回転運動の後方回旋に変換されます。

この後方回旋による可動域があるため必要以上に鎖骨の挙上や肩甲骨の上方回旋を肩甲胸郭関節は行わずに肩関節屈曲が可能となっています。

手が届かない

ちなみに上方へのリーチは鎖骨の挙上に余裕が残っているため、ちょっと高いところぐらいなら腕が伸びてリーチを届けることができます。

②鎖骨と腕神経叢の接触を防ぐ

鎖骨2

鎖骨の下には腕神経叢、鎖骨下動脈・静脈が走行しています。鎖骨が前に湾曲しているおかげで第一肋骨の間に挟まることなく通過することができます。

また隠れたサポート役として鎖骨下筋があります。普段は鎖骨の下制をおこなっている地味な筋ですが腕神経叢たちの前を走行していることで鎖骨とのクッションになっています。

この鎖骨と第一肋骨の骨性トンネル通過障害が胸郭出口症候群の原因の一つとなっていて、特になで肩の場合は鎖骨が下制しますから圧迫する原因になってしまいます。

単純な構造ですが意外に役に立っていますね。鎖骨骨折後や胸郭出口症候群の方などはクランクの形がしっかりあるか確認してみてくださいね。


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参考にした文献、HP

肩関節運動機能障害 何を考え、どう対応するか

オーチスのキネシオロジー

プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系

wikiクランク(機械要素)

上肢挙上時における鎖骨の運動解析 


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理学療法士

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