前鋸筋の触診

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前鋸筋の概要

前鋸筋は肩甲骨の前進を行う大きな筋で、ストレートパンチを打つような急激な肩甲骨の前方移動で作用します。そのため前鋸筋は、Boxer’s muscle(ボクサー筋)と呼ばれることもあります。また深い吸気でも作用します。

あと上部線維(作用:挙上)と下部線維(作用:外転、上方回旋)の走行の違いから、機能を分けて考えることもあります。

筋力低下は翼状肩甲(内側翼状)という肩甲骨内側縁の浮き上がりを起こし、長胸神経の損傷麻痺などによって起こります。とくに神経麻痺による筋力低下は外科的に乳房切除した場合や引き抜き損傷によって起こる場合があります。

英名は Serrtus Anteriorラテン語のserra:ノコギリから由来しています。図をみればわかりますが、前鋸筋はノコギリの歯のようにギザギザしており、このような形のものにはserraが使われることが多いです。

翼状肩甲は英名 scapula alataと呼ばれalataは翼を意味するラテン語です。

前鋸筋の詳細

和名

前鋸筋 

英名  Serrtus Anterior
起始 第1-7肋骨上縁と肋間筋の間、第8-10肋骨の前外側面
停止 肩甲骨上角から下角までの前内側
作用

肩甲骨外転、上方回旋、肋骨の挙上 

支配神経 長胸神経 C5-C7
支配血管 頸横動脈深枝(下行肩甲動脈)、最上胸動脈、胸背動脈
形状  
筋連結  外腹斜筋、大・小菱形筋、肩甲挙筋
触診  前鋸筋は指状構造となっているため、胸郭外側で容易に触診がで


触診の手順

全体像

前鋸筋を赤色でふちどり、紫で胸骨、右第5肋骨、右鎖骨にラインを書いて補助線としています。

前面

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45度側面

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側面

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後面

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肋骨外側面

dsc01693

前鋸筋は第1-9肋骨から起始がでていますが、第5肋骨より上は厚みのある大胸筋があるので、直接触れることができません。

なので、紫で書いた第5肋骨より上は、上角まで点線で仮想線を書いています。

肋骨外側面では、肩甲骨に向かうゴリゴリした筋腹を触診することができます。分かりにくければ、屈曲してもらい上方回旋をうながして触診しやすくしてみましょう。

外腹斜筋との筋連結

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胸郭外側部は外腹斜筋と重なっており、筋連結を持ちます。外腹斜筋と前鋸筋の走行が違うため教科書的にはギザギザしているそうです。

広背筋深部の筋連結

dsc01697

第7-9起始部は広背筋と筋連結を持っています。挙上位で胸郭に押し当てるように触診しましょう。

大・小胸筋深部にある上部線維

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前鋸筋上部線維は大胸筋と小胸筋を潜った先にて触診可能です。


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参考文献;

監訳 山崎敦ほか,オーチスのキネシオロジー 身体運動の力学と病態力学 原著第2版,2012.

編集 鈴木重行,ID触診術,2005

編集 河上敬介,磯貝 香,骨格筋の形と触察法.2013

監修 河合良訓,肉単(ニクタン)〜語源から覚える解剖学英単語集〜.2004


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理学療法士

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