なぜ大腿骨頚部骨折・転子部骨折で小転子は整復しないの?

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大腿骨頚部骨折や転子部骨折のx-pをみていると、大転子だけでなく小転子がとんでいることがありませんか?

PTなら「大腰筋の停止部だけど、OPEで整復しなくて大丈夫かな?」と一度は思ったことがあると思います。

しかし多くの場合は整復されることがありません。この気になる疑問を整形Drに伺ってみました!

小転子をと整復しない2つの理由

小転子

画像出典:Anatomography 一部加工あり

①一番大きな理由はくっつくのに時間がかかるから!

1つ目は安静期間の問題です。

骨折部の癒合には不容易なストレスをかけないことが鉄則です。仮に小転子を釘でくっつけたとしたら約3週間は免荷をしたいところだそうです。

昨今の医療事情や早期荷重の流れを考えると頚部骨折に3週間NWBというのは眠たくなるスピード感です。

つまり肺炎や廃用進行などデメリットの部分のほうが大きいと考えられています。

②そもそも挿入位置が難しい

2つ目は位置の問題です。

小転子は内側の奥深くにあり、そもそも固定が難しい位置です。もし止めるとすれば外側から迎えに行く形になります。

CHSやDHSなど外側からスクリューで固定されていた時代には固定することもあったそうですが、髄内釘が多く使われる現在では止められることはありません。

まとめ

小転子を整復しない理由は安静期間から考えられる合併症や解剖学的に整復が難しい位置にあることが理由のようです。

整復しないことで腸腰筋は数%程度筋力低下を起こすようですが、背に腹は変えられないということでしょう。

とはいったものの腸腰筋は体幹と股関節をつなぐ重要な安定筋であるため機能はできるだけ残しておきたいですね。

骨折線が小転子にかかっているような方はできるだけ、転移の起こらないように注意して介入していきたいところです。


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